令和4年度「横手J-クレジット」購入

  「横手J-クレジット」を今年度も10t購入した。平成28年度から7年連続となる。企業活動によって排出される二酸化炭素等の一部をオフセットしていくとともに、地域の山を守り育てていく活動に役立ててほしいとの思いから継続的に取り組んでいる
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▲ 「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書の授与式が2月9日、橫手市役所において行われた。横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会の高橋大(横手市長)会長より兼子雅博社長に授与された

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▲ 証明書授与式の後、弊社兼子社長と当該推進協議会の高橋大(横手市長)会長、備前雄一(横手市森林組合代表理事組合長)副会長で、地域の林業情勢に関する情報・意見交換が行われた

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▲この楯が「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書である。

思うこと
 弊社は林業・木材産業の総合会社であり、素材生産事業における高性能林業機械や大型トラックの燃料(軽油等)及び製材所、チップ工場の電力等の消費によって大量の二酸化炭素等温室効果ガスを排出している。
 しかしながら、社業として再造林事業実績を確保していること、間伐等地域の森林整備事業を担当して森林機能の強化を図っていること、そして社有林(1,300ha余)の適正な管理を継続していること、加えて当該J-クレジット購入を継続することによって、企業としての目標であるカーボン・オフセット達成を目指している。
 横手市と横手市森林組合が「横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会」を組織し、「横手J-クレジット」を活用した「横手の森林を守る活動」に取組んでいる。CO2をたくさん吸収してくれる森林を育てるため、植樹や間伐に力を入れ、地域の景観向上も含めた森林環境の保全に取り組んでいることに改めて敬意を表したいと思う。地域の林業会社として、できるだけの協力をさせていただきながら、住みよい環境と貴重な森林資源を次代に繋いでいくための活動を継続していきたいと思う。脱炭素社会実現に向けた企業挑戦である
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定性間伐

 今冬、社有林でスギ40~60年生造林地20ha程の間伐を実施している。間伐材搬出のため森林作業道(兼森林管理道)を作設しながら、植林木の成長過程で過密となった立木密度を調整する重要な施業である。全工程完成までには、まだ期間を要するが、完成した一部について適正な立木密度となっているか確認の現地巡回である。
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▲ 木々の形質や形状に重点を置き、隣接木との関係を見極めながら、基本的には成長のよくない木、曲がった木、雪害等被害木等を伐り、優良木を残す定性間伐を行っている。

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▲ バランスのとれた樹冠、形状比、立木密度等現地に適合した定性間伐施行地である。

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▲ 定性間伐で伐出される材は端材(バイオマスチップ用)の率が高い。成長不良木、雪害等被害木も間伐され、貴重な森林資源として有効利用される。一連の作業工程と現地を確認して兼子会長も満足の表情である。

思うこと
 間伐には木々の形質や形状に重点を置く定性間伐、密度に重点を置く定量間伐、高性能林業機械によって低コスト、効率性に重点を置く列状間伐等の種類がある。弊社の社有林については基本的に定性間伐により密度を調整し、残存木の成長を促進する施業方針としている。木々が適度な間隔を保つことで、林床に光が届き、植生が繁茂、地表の浸食や土砂流出の抑制効果や水源の涵養機能の向上も期待することができるのである。
 しかし残念なことに、この頃間伐施行地で見られるのが、優良木を主体に伐採するという、定性間伐とは真逆の施業である。形状比が著しく高く、樹冠の小さな立木だけが残る。風雪害等の災害に弱い、何ともひ弱な林相の間伐施行地に出会うことがある。残存木の成長を促し、5年後、10年後の林相に期待できるはずの間伐が、将来性の乏しい林相になっているのである。
 私達は、先人の弛まぬ努力によって造成された森林の恩恵を享受している。今に生きる者は森林の恩恵を次代に繫いでいくということに真剣に取り組んでいかなければならないと思う・・・




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