広葉樹の冬山伐採更新施業

 今冬は降雪量が少ない!とはいえ奥羽山脈の山懐に入ると、さすがに雪深い白銀の世界である。雪を巧みに利用した天然生広葉樹の更新施業が行われている。
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▲ 広大なミズナラを主体とした広葉樹の伐採更新施業である

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▲ 伐採木根元の雪掘り作業は可能な限りザウルスロボが担当する

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▲ 伐倒方向、待避場所等を確保しながら熟練のチェンソーマンが次々と伐倒していく

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▲ 伐採木はザウルスロボが造材しやすい箇所に集材する。チェンソーとザウルスロボの絶妙なコラボレーションである

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▲ 集材された材はグラップルソーによって適宜玉切り、集積される

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▲ 玉切りされた材はフォワーダで集積土場まで搬出される。集積土場からローダークレーン装着トラックで自社製紙用チップ工場へ運搬する

  思うこと
 1月のある日、天気具合を見ながら広葉樹伐採更新施業現場に行ってみた。地形的に急傾斜地であるが、雪を巧みに利用しながら搬出路等を作設、作業位置を確保しながら、素材生産事業に係わる一連の工程がスムーズに展開されている。広範囲な現場で連携して取り組んでいる様子は正に壮観である。当該地においても、あちこちにナラ枯れ被害木が見られる状況下、伐採更新して新たな広葉樹林育成を目指していくことが必要なのである。吹雪や大雪等天候の影響を受ける冬山作業であるが、落葉樹では作業効率が上がる、材に土砂が付着しない、雪を巧みに利用しながら作業展開が可能である等利点も多いのである。かつて鋸、橇等仕様で作業展開し、育んできた雪深い地域の冬山生産技術を、チェンソー、高性能林業機械等仕様で、その概念を伝承しているのである。今日も20代から60代までの逞しき7人チームが大自然の中で冬山に挑戦している。
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ローリング丸棒の初荷

令和5年1月吉日、ローリング丸棒の初出荷である
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▲ 多様な径級、材長そして先削り加工も含めたユーザーの注文に応える

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▲ 例年に比べて降雪の少ない年頭での初荷である。今年も安全運転で!

思うこと
 院内工場は地域森林組合の管理する丸棒等加工場、桐市場として地域の林業、木材産業振興のためにその役割を果たしてきた拠点施設である。時代の変遷により経営方針の変更が余儀なくされ、5年前に弊社が基本方針を引き継ぎながら、その果たすべき役割を担うことになった工場である。ローリング丸棒と各種板材の生産を基軸とした工場運営である。地域の製材工場が軒並み廃業する中で、残った小規模な加工場であるが、間伐小径木等の地域材を有効活用して、需要に的確かつ迅速に対応していくことをモットーに、近代的な大型製材工場にはない地域密着の有利性を創造し、従業員一致団結して挑戦を続けている・・・

令和5年安全祈願祭

 令和5年1月6日、湯沢ロイヤルホテルにおいて年始恒例の安全祈願祭が執り行われた。社業隆盛と労働安全衛生を祈願する厳かな儀式である。
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▲ 安全祈願祭は役員及び総務部・山林部・製材部・チップ部・運輸部の正社員及び臨時従業員の総勢80名余の出席で執り行われた

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▲ 祝詞奏上の儀がはじまり、会場は一段と厳かな雰囲気となる

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▲兼子社長が玉串を奉奠し、出席者と社業の発展・労働安全、そしてコロナウイルス撲滅を祈願した

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▲ 安全祈願祭終了後の新年祝賀会で兼子社長より年頭の挨拶があった。「令和4年度事業は変動する社会経済環境下、厳しい状況が続いているが、各部門一致団結して難局を打破していこう。ゼロ災の推進は永遠のテーマであり、今年も心引き締めて取り組んでいこう!加えて、地域の森林所有者から、今後の林業経営を託された1,300ha余の社有林経営について、持続可能な森林経営を目指し、適正な育成管理を担っていこう!」という力強いものであった。

思うこと
 新しい年を迎え、改めて地域林業の課題を考えてみる時、目の前にある猶予なきテーマは何といっても「再造林」ではないだろうか。昭和・平成の時代を経て令和の今、先人を含め、地域が一丸となって造成してきたスギ等人工林が伐期令を迎え、成熟化した森林資源がそこにある。しかし、残念なことに最近顕著にみられるのが皆伐放棄地の増加である。いわゆる「伐っても植えない」ということが罷り通っているのである。このような状況で推移していくと、30年後、50年後の地域の森林資源は余りにも脆弱化してしまうことや水源涵養力の低下等生活環境の悪化が懸念される。「再造林」は林業会社に与えられた重要な使命であり、命運をかけて取り組んでいかなければならない極めて重要なテーマなのである。
 自然環境と最前線で向き合う林業・木材産業は、「木を植える、育てる、伐って利用する」の循環を誠実に実行し、グリーン社会の実現、経済と環境の好循環を作り出していく社会構築に貢献していかなければならない。林業・木材産業の基本的フィールドは森林である。私達は健全な森林を守り育て、次代に繫いでいくことを第一義としなければならない・・・
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