令和2年度「横手J-クレジット」購入

 今年度も 「横手J-クレジット」を10t購入した。5年連続の購入である。企業活動によって排出される二酸化炭素等の一部をオフセットしていくとともに、地域の山を守り育てていく活動に役立ててほしいとの思いから継続的に取り組んでいる。
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▲ 「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書の授与式が2月17日、橫手市役所において行われた。横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会の高橋大(横手市長)会長より兼子雅博社長に授与された。

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▲ この楯が「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書である。

思うこと
 弊社は林業・木材産業の総合会社であり、高性能林業機械や大型トラックの燃料(軽油等)及び製材所、チップ工場の電力等の消費によって大量の二酸化炭素等温室効果ガスを排出している。
 しかしながら、社業として再造林事業に積極的に取り組んでいること、間伐等地域の森林整備事業を担当して森林機能の強化を図っていること、そして社有林(600ha余)の適正な管理を継続していること、加えて当該J-クレジット購入を継続することによって、企業としての目標であるカーボン・オフセット達成を目指している。
 横手市と横手市森林組合が「横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会」を組織し、「横手J-クレジット」を活用した「横手の森林を守る活動」に取組んでいる。CO2をたくさん吸収してくれる森林を育てるため、植樹や間伐に力を入れ、地域の景観向上も含めた森林環境の保全に取り組んでいる。地域の林業会社として、できるだけの協力をさせていただきながら、住みよい環境と貴重な森林資源を次代に繋いでいくための活動を継続していきたいと思う。
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伐り旬・寒伐り

 今冬の秋田は例年になく降雪量が多く、寒い日が続いている。厳しい自然環境下であるが、雪を巧みに活用した搬出路の確保、材の泥汚れ解消等冬山ならではの利点を見いだし、素材生産事業を継続している。寒中の時期の伐採、今が正に「伐り旬」である。
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▲ 猛烈に降る雪、時折の吹雪、舞い落ちる冠雪等厳しい条件下での伐採作業である。現場状況の観察力、手順の応用力、高度な技術力、挑戦していく胆力を備えたチェンソーマンが確かな作業を続けている。

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▲ ハーベスタによる枝払い・玉切り・選別、フォワーダによる積込・運材、冬の厳しい自然環境の中で黙々と作業が続けられている。頼もしい技術者達である。

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▲ 寒伐り材は耐久性、割れ、狂い、色つや、香り等に優れ、良質であるという先人達の教えを思い出す。冷気が漂う冬山で「伐り旬の寒伐り材」は、木口を見てもしっとり感が違うような気がする。

思うこと
 半世紀ほど前のことであるが、親戚の山持ちに「家は寒伐り材で建てること」と教えられたことがあった。当時の木材生産は冬伐りし、雪道を作って、橇で搬出するというのが一般的であり、自ずと寒伐り材を使って家を建てるということが定番であった。その後、高性能林業機械、木材乾燥機の普及等により「伐り旬」の考え方は時間の経過と共に風化してしまったように思う。しかし、樹木の伐り旬は樹木の成長が止まる寒中伐採、あるいは新月伐採・月齢伐採など知らず知らずのうちに自然界の法則を身体と経験で会得していた先人達の知恵には確かな真実があるような気がする。弊社は素材生産業を会社経営の主軸としながらも、建築用材の地元需要に対応する製材事業も行っている。お客様に安心して使っていただける高品質な材をお届けするのは、製材所の使命であり、大きな雪の結晶が飛び交う伐採現場で、遠い昔に出会った「伐り旬・寒伐り」の教えを思い出したのである・・・
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