2020年のナラ枯れ被害

 今年は8月下旬から9月に入り、ナラ枯れの被害が目立つようになった。過年において被害のあった場所と合わせ、新たな被害地があちこちに見られるようになり、被害の面的拡大が目視で確認できる。
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▲ 林道をしばらく走って、通常は人目につかない奥地でナラ枯れ被害に出会った・・・真夏に赤褐色化したナラの大木が痛々しい・・・こんな景色が林道沿いに延々と続く。

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▲ ここ数年被害を受け続け、枯損木が広葉樹林を支配していく中で、僅かに残されたナラが
被害を受けている。林床、植生が変わる・・・

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▲ ナラを枯らすカシノナガキクイムシが穿孔により発生した木屑等(フラス)

思うこと
 当地域でナラ枯れ被害が最初に確認されたのは平成20年秋であった。院内地区で3本の被害が確認された。 県振興局、森林管理署、関係市町村、地元森林組合が集結し、現場情報を収集するとともに森林総合研究所に鑑定依頼し、地元対策協議会で今後の対応策を真剣に議論したことが思い出される。あれから12年の歳月が過ぎ、この間膨大な広葉樹資源が枯損消失したことは紛れもない現実である。そして植生が変わった林床の森林機能低下が懸念される。また、ある会合で「今年の夏は猛暑で山の木も高温障害で赤くなっている・・・」との発言があり、唖然とした。一般的にはナラ枯れ被害に対する認識不足が存在することに驚かされた。現実を直視し、課題に立ち向かっていくためには、地域社会は知識、情報等についてできるだけ共有していくことが必要に思う。
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