高性能林業機械の清祓い祈祷

 3月13日、新規導入された高性能林業機械の清祓い祈祷が行われた。
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▲ 素材生産現場で主役の高性能林業機械であるハーベスタ、フェラバンチャ(ブラキオ)、そしてフォワーダ2台の導入である。兼子社長、メーカー関係者外の参列の中、清祓いの祭典を執り行った。

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▲ 神官の各機毎のお祓いに続いて、兼子社長、メーカーの代表者で「塩と神酒」による清めが行われた。

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▲ 清祓い祈祷後、地域振興局森づくり推進課の担当者による、令和4年度木材生産・流通施設等緊急整備事業の完成確認検査が行われた。
  感謝!
 今回の高性能林業機械導入は、令和4年度木材生産・流通施設等緊急整備事業の支援を受けての導入である。当該件については雄勝地域振興局森づくり推進課の担当者から生産計画、コスト計算等はじめ、事務スケジュール及び各種書類の作成等に親身なる指導をいただいた。林業会社としては経験の浅い不慣れな部分でもあり、丁寧な指導に頭が下がる思いである。心より感謝を申し上げます。ありがとうございました。

思うこと
 今回は高性能林業機械4台の導入という極めて大きな設備投資であるが、生産性の向上、省力化、労働強度の軽減及び労働安全性の改善、更に低コストで効率的な林業経営を通じて適切な森林の整備を推進していくため、必須の事項と捉えている。弊社では林業機械等の導入においては、導入機械がトラブル無く、安全に作動し、益々会社が繁栄していくようにと清祓い祈願をしている。今日は大安吉日である。

 
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スマート林業への挑戦

 3月吉日、森林資源調査等の効率化を図るための林内測量機器及びICT技術活用による木材検収ソフトを導入した
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▲ 林内測量機器の森林3次元計測システム「アウル」と施業収支計画支援ソフトを導入した。従来、森林資源量の把握は3~4人がチームとなり、胸高直径、樹高、形質判定などを現地で行っているが、人員確保難、身体的負担の大きさ等から効率的且つ正確な調査方法が求められている。

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▲ アウルは安全な赤外線レーザを使用した軽量・コンパクトな森林計測装置であり、森林資源情報を見える化する。立木調査データにより、採材計画、収支計画の策定が可能となる。

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▲ 木材検収システム(AI画像認識版)利用ライセンス及び帳票カスタマイズを導入した。
簡単操作で検収作業にかかる時間を大幅に短縮でき、山土場からの直送にも最適という優れものである。

思うこと
 環境資源の保護や森林整備による災害防止のためにも重要な役割を果たしている林業を、より効率的で労働負担を減らしながら担い手の確保が図っていけるよう、ICTを活用する取り組みが始まっている。その方向性に向けた弊社挑戦のひとつが林内測量機器と木材検収ソフトの導入である。限られた人員で多様な時代ニーズに対応していくためには、ICT技術、レーザ計測、データ解析等を最新の技術を活用して、作業の効率性・安全性を確保していかなければならない。
 山林部を主体とした若い技術者達がICT技術等により的確な情報を収集し、高性能林業機械を駆使して地域林業振興に寄与していくことが与えられた重要な使命なのである。

追伸・・・
 ICT技術等新しい取り組みに直面する度に、私のような昭和団塊の世代では、もうスムーズな活用、運用は難しいということを、しみじみと実感するのである・・・

令和4年度「横手J-クレジット」購入

  「横手J-クレジット」を今年度も10t購入した。平成28年度から7年連続となる。企業活動によって排出される二酸化炭素等の一部をオフセットしていくとともに、地域の山を守り育てていく活動に役立ててほしいとの思いから継続的に取り組んでいる
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▲ 「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書の授与式が2月9日、橫手市役所において行われた。横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会の高橋大(横手市長)会長より兼子雅博社長に授与された

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▲ 証明書授与式の後、弊社兼子社長と当該推進協議会の高橋大(横手市長)会長、備前雄一(横手市森林組合代表理事組合長)副会長で、地域の林業情勢に関する情報・意見交換が行われた

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▲この楯が「横手J-クレジット」購入による森林貢献に係る証明書である。

思うこと
 弊社は林業・木材産業の総合会社であり、素材生産事業における高性能林業機械や大型トラックの燃料(軽油等)及び製材所、チップ工場の電力等の消費によって大量の二酸化炭素等温室効果ガスを排出している。
 しかしながら、社業として再造林事業実績を確保していること、間伐等地域の森林整備事業を担当して森林機能の強化を図っていること、そして社有林(1,300ha余)の適正な管理を継続していること、加えて当該J-クレジット購入を継続することによって、企業としての目標であるカーボン・オフセット達成を目指している。
 横手市と横手市森林組合が「横手市・森林組合森林吸収共同プロジェクト推進協議会」を組織し、「横手J-クレジット」を活用した「横手の森林を守る活動」に取組んでいる。CO2をたくさん吸収してくれる森林を育てるため、植樹や間伐に力を入れ、地域の景観向上も含めた森林環境の保全に取り組んでいることに改めて敬意を表したいと思う。地域の林業会社として、できるだけの協力をさせていただきながら、住みよい環境と貴重な森林資源を次代に繋いでいくための活動を継続していきたいと思う。脱炭素社会実現に向けた企業挑戦である

定性間伐

 今冬、社有林でスギ40~60年生造林地20ha程の間伐を実施している。間伐材搬出のため森林作業道(兼森林管理道)を作設しながら、植林木の成長過程で過密となった立木密度を調整する重要な施業である。全工程完成までには、まだ期間を要するが、完成した一部について適正な立木密度となっているか確認の現地巡回である。
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▲ 木々の形質や形状に重点を置き、隣接木との関係を見極めながら、基本的には成長のよくない木、曲がった木、雪害等被害木等を伐り、優良木を残す定性間伐を行っている。

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▲ バランスのとれた樹冠、形状比、立木密度等現地に適合した定性間伐施行地である。

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▲ 定性間伐で伐出される材は端材(バイオマスチップ用)の率が高い。成長不良木、雪害等被害木も間伐され、貴重な森林資源として有効利用される。一連の作業工程と現地を確認して兼子会長も満足の表情である。

思うこと
 間伐には木々の形質や形状に重点を置く定性間伐、密度に重点を置く定量間伐、高性能林業機械によって低コスト、効率性に重点を置く列状間伐等の種類がある。弊社の社有林については基本的に定性間伐により密度を調整し、残存木の成長を促進する施業方針としている。木々が適度な間隔を保つことで、林床に光が届き、植生が繁茂、地表の浸食や土砂流出の抑制効果や水源の涵養機能の向上も期待することができるのである。
 しかし残念なことに、この頃間伐施行地で見られるのが、優良木を主体に伐採するという、定性間伐とは真逆の施業である。形状比が著しく高く、樹冠の小さな立木だけが残る。風雪害等の災害に弱い、何ともひ弱な林相の間伐施行地に出会うことがある。残存木の成長を促し、5年後、10年後の林相に期待できるはずの間伐が、将来性の乏しい林相になっているのである。
 私達は、先人の弛まぬ努力によって造成された森林の恩恵を享受している。今に生きる者は森林の恩恵を次代に繫いでいくということに真剣に取り組んでいかなければならないと思う・・・




広葉樹の冬山伐採更新施業

 今冬は降雪量が少ない!とはいえ奥羽山脈の山懐に入ると、さすがに雪深い白銀の世界である。雪を巧みに利用した天然生広葉樹の更新施業が行われている。
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▲ 広大なミズナラを主体とした広葉樹の伐採更新施業である

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▲ 伐採木根元の雪掘り作業は可能な限りザウルスロボが担当する

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▲ 伐倒方向、待避場所等を確保しながら熟練のチェンソーマンが次々と伐倒していく

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▲ 伐採木はザウルスロボが造材しやすい箇所に集材する。チェンソーとザウルスロボの絶妙なコラボレーションである

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▲ 集材された材はグラップルソーによって適宜玉切り、集積される

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▲ 玉切りされた材はフォワーダで集積土場まで搬出される。集積土場からローダークレーン装着トラックで自社製紙用チップ工場へ運搬する

  思うこと
 1月のある日、天気具合を見ながら広葉樹伐採更新施業現場に行ってみた。地形的に急傾斜地であるが、雪を巧みに利用しながら搬出路等を作設、作業位置を確保しながら、素材生産事業に係わる一連の工程がスムーズに展開されている。広範囲な現場で連携して取り組んでいる様子は正に壮観である。当該地においても、あちこちにナラ枯れ被害木が見られる状況下、伐採更新して新たな広葉樹林育成を目指していくことが必要なのである。吹雪や大雪等天候の影響を受ける冬山作業であるが、落葉樹では作業効率が上がる、材に土砂が付着しない、雪を巧みに利用しながら作業展開が可能である等利点も多いのである。かつて鋸、橇等仕様で作業展開し、育んできた雪深い地域の冬山生産技術を、チェンソー、高性能林業機械等仕様で、その概念を伝承しているのである。今日も20代から60代までの逞しき7人チームが大自然の中で冬山に挑戦している。
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